4.6. Sitecore Connect for SFMC - Behavioral Data Exchange

この文書では、 Sitecore Connect for Salesforce Marketing Cloud 4.0 のモジュールのうち、Behavioral Data Exchange に関するセットアップの手順を紹介しています。

注釈

Sitecore Connect for Salesforce Marketing Cloud 4.0 は Sitecore Experience Platform 9.3 向けのモジュールとなります。Sitecore 9.0, 9.0.1, 9.1, 9.2 を利用されている方は、別のバージョンのモジュールをご利用ください。

4.6.1. 必要システム

Behavioral Data Exchange は、以下の環境で利用することが可能です。

すでに上記の環境が整っていることを前提として、インストール、設定に関して紹介をしていきます。

4.6.2. モジュールのインストール

以下の手順でインストールを進めていきます。

  1. モジュールを Sitecore Connect for Salesforce Marketing Cloud 4.0 にある Behavioral Data Exchange の Installation Package をクリックしてダウンロードをします。

  2. インストールをする Sitecore の環境に管理者権限でログインをします

  3. 「コントロールパネル」-「管理」パネル-「パッケージをインストールする」を開きます

  4. ダウンロードしたモジュールのインストールをします

パッケージをインストールする

5.インストールの手順を確認します。

インストールの注意点
  1. ファイルの上書きの警告が出た場合は、「はい」を選択してください。

  2. インストールの手順で紹介されていた、「サイトコア クライアントを再起動します。」をチェックしてブラウザ側の設定をリセットします。

クライアントの再起動
  1. コンテンツエディターを開いて、 /sitecore/system/Data Exchange のアイテムを右クリック、SFMC テナント用接続 を選択できるようになっている段階で、モジュールのインストールは成功しています。

インストール完了の確認

4.6.3. Salesforce Marketing Cloud との接続

Salesforce Marketing Cloud にて以下の設定を進めていきます。

4.6.3.1. Salesforce Markering Cloud API 連携の設定

以下の手順で API 連携を作成します。

注釈

API 連携に関しては、すでに Sitecore Connect for SFMC - Content Exchange で作成している場合は共有することができます。この場合、アクセス権に関して既存の設定に追加してください。

  1. 右上に表示されているアカウントにマウスカーソルを合わせて、表示されたメニューの「セットアップ」をクリックします。

セットアップ
  1. 左側のメニューの「プラットフォームツール」-「アプリ」-「インストール済パッケージ」をクリックします。

インストール済パッケージ
  1. 右上にある「新規」のボタンをクリックして、新しいパッケージを作成します。

  2. 新しいパッケージの詳細のダイアログでアプリケーションの名前を設定してください。

インストール済パッケージ
  1. コンポーネントの追加をクリックします

コンポーネントの追加
  1. API 連携を選択して「次へ」をクリックします。

API 連携を選択
  1. サーバー間連携を選択して「次へ」をクリックします。

サーバー間連携
  1. コンポーネントの追加の画面では、以下の権限を設定してください。

カテゴリ

タイプ

権限

Data

Data Extensions

Read and Write

データタイプ
  1. 設定が終わったら保存して、API 連携の設定は完了です。

4.6.3.2. Sitecore Connection String の設定

Sitecore の設定としては、Salesforce Marketing Cloud で作成をしたパッケージを利用して接続文字列を作る必要があります。接続文字列のサンプルは以下の通りです。

<add name="sfmc" connectionString="client id=Client Id;
    client secret=Client Secret;
    auth endpoint=Authentication Base URI;
    rest endpoint=REST Base URI;
    soap endpoint=SOAP Base URI" />

パラメーターは作成したパッケージから、以下の項目をそのまま反映させてください。

ConnectionString の表記

パッケージの表記

Client Id

クライアント ID

Client Secret

クライアントシークレット

Authentication Base URI

認証ベース URI

REST Base URI

REST ベース URI

SOAP Base URI

SOAP ベース URI

ConnectionString の変更が終わったタイミングで、Sitecore のインスタンスを再起動して反映させます。

4.6.4. テナントの設定

4.6.4.1. テナントの作成

Sitecore の設定を追加していきます。

  1. コンテンツエディターを開いて、 /sitecore/system/Data Exchange のアイテムを右クリック、SFMC テナント用接続 を選択してください。

コネクタを選択
  1. テナントの名前を決めます

テナント名を設定
  1. 自動的に必要とされるアイテムが作成されます。

テナントの作成
  1. 作成したテナントアイテムを選択、「コンテンツ」タブを開いて Enabled をクイックしてください。

設定を有効にする
  1. アイテムを保存します

4.6.4.2. エンドポイントの設定

作成したテナントに必要な値を追加していきます。

  1. 作成したテナントの name>/Endpoints/Providers/SFMC/SFMC Endpoint のアイテムを選択します

  2. 接続文字列名の項目に sfmc を記入します(異なる接続文字列の場合は、設定している値にしてください)。

接続文字列の設定
  1. 「データ交換」のタブにあるボタン「トラブルシューティングツールを実行」をクリックしてください。

トラブルシューティングツールを実行
  1. 「接続が正常に確立されました」と表示されれば、設定が正しい形となります。

トラブルシューティングツールを実行

4.6.4.3. xConnect のエンドポイントの設定

ここでは xConnect の接続に関して確認をします。

  1. 作成したテナントの /Endpoints/Providers/xConnect/xConnect Client Endpoint のアイテムを選択します。

  2. 以下の項目が設定されていることを確認します。

フィールド名

設定値

コレクション モデル

コレクションモデル/デフォルト/デフォルトコレクションモデル

コレクション サービス接続文字列名

xconnect.collection

コレクション サービス証明書の接続文字列名

xconnect.collection.certificate

コレクションサービス
  1. 「データ交換」のタブにあるボタン「トラブルシューティングツールを実行」をクリックしてください。

トラブルシューティングツールを実行
  1. 「接続が正常に確立されました」と表示されれば、設定が正しい形となります。

トラブルシューティングツールを実行

4.6.4.4. パイプラインバッチの実行

作成したテナントの Pipeline Batches のアイテムの下に、Salesforce Marketing Cloud 連携させるためのバッチが準備されています。

パイプラインバッチ

各バッチのアイテムを選択すると、リボンに「データ交換」のリボンが表示されて、「パイプラインバッチを実行」を選択することができます。

パイプラインバッチを実行

4.6.5. Sitecore のデータと Salesforce Data Extensions のリンク

実際に利用するにあたって、Sitecore のデータと Salesforce Marketing Cloud と連携させる必要があります。ここではその手順を紹介します。

注釈

パイプラインバッチの「設定 - SFMC アカウントインフラストラクチャー」、「xConnect コンタクトをプッシュ」、「マーケティングリストをプッシュ」を実行してください。

4.6.5.1. コンタクトデータのリンク作成

  1. Salesforce Marketing Cloud にログインをします。

  2. Audience Build の項目にある Contact Builder を実行します

コンタクトビルダーを選択
  1. データデザイナーが起動します

データデザイナー
  1. 「属性グループの作成」をクリックします

属性グループの作成
  1. 属性グループに名前を設定します。アイコンはわかりやすいものを選択してください。

名前の設定
  1. 作成した属性グループにおいて「データエクステンションのリンク」をクリックします。

名前の設定
  1. 新しいウィンドウで /Data Extensions/Sitecore を選択、xDB Contact をクリックします

xDB Conact を選択
  1. 顧客データの「Contact Key」とxDB Contact の「contactKey」をリンクさせます。右上にある設定は「One」を選択してください。

Contact Key の設定
  1. 「保存」をしてコンタクトデータのリンク作成を完了させます

4.6.5.2. コンタクトデータをメンバーシップデータに拡張する

上記の手順から続けて、Sitecore の属性グループを編集していきます。

  1. 作成した属性グループを開きます

  2. xDB Contact の右上にある拡張ボタンをクリックします。

拡張アイコンをクリック
  1. データエクステンションのリンク、の画面で 「データエクステンション」-「Sitecore」-「Journeys」の下にある Audience Membership を選択します

Audience Membership
  1. xDB Contact の設定は「One」を選択したまま contactKey を選択、Audience Membership に関しては Many を選択した上で Contact Key を選択できるようになっている段階で、モジュールのインストールは成功しています。

Audience Membership の設定
  1. 作成をした Audience Membership の拡張リンクをクリックして、右側のダイアログでは「Sitecore」ー「Journeys」の下にある Audience Definition を選択します。

設定
  1. Audiende Membership の項目は ManySegment Id を、合わせて Audience Definition も ManySegument Id を選択してください。

Segment Id をリンクする

これで作成は完了です。

4.6.6. パイプラインバッチについて

ここからはパイプラインバッチの設定について紹介していきます。なお、Sitecore 側の設定に関しては作成したテナントの Providers/SFMC/Object Definitions/Data Folders のアイテムに設定が入っているため、外部キーなどを変更する必要があれば、このアイテムを変更してください。

Sitecore のテナントの設定

4.6.6.1. xConnect コンタクトをプッシュ

/Data Extension/Sitecore に設定されています。

データエクステンションの xDB Contact

標準では xDB のコンタクトと以下の項目が連携します。

  • Personal info

  • Preferred email address

  • Preferred phone number

  • Preferred address

  • Engagement measures

4.6.6.2. マーケティングリストをプッシュ

以下の項目がプッシュで展開されます。

SFMC アプリケーション

プッシュデータ

SFMC におけるデータ拡張

Journey Builder

List definitions

Audience Definitions, in /Data Extensions/Sitecore/Journeys

Journey Builder

List memberships

Audience Memberships, in /Data Extensions/Sitecore/Journeys

Email Studio

List definitions

A separate data extension for each list, in /Data Extensions/Sitecore/Email

Email Studio

List memberships

Contacts are stored in a flat format, in /Data Extensions/Sitecore/xDB Contacts

4.6.6.3. xConnect コンタクトとマーケティングリスト

このパイプラインバッチは、 xConnect コンタクトのプッシュマーケティングリストをプッシュ を実行するバッチです。

4.6.7. Salesforce Marketing Cloud データエクステンション 連携に関して

Sitecore が持っているデータと Salesforce Marketing Cloud の連携している項目に関しては、作成したテナントの Providers/SFMC/Object Definitions に定義が保存されています。どの項目が連携しているか、以下の項目を参照してください。

4.6.7.1. Email Studio テンプレート

Email Studio テンプレート の項目に関しては、テナントの Providers/SFMC/Object Definitions/Data Extension Templates/Email Studio Template にアイテムがあります。

Email Studio テンプレート

4.6.7.2. オーディエンス定義

オーディエンス定義 の項目に関しては、テナントの Providers/SFMC/Object Definitions/Data Extensions/Audience Definition にアイテムがあります。

オーディエンス定義

4.6.7.3. オーディエンス メンバーシップ

オーディエンス メンバーシップ の項目に関しては、テナントの Providers/SFMC/Object Definitions/Data Extensions/Audience Definition にアイテムがあります。

オーディエンス メンバーシップ

4.6.7.4. xDB コンタクト

xDB コンタクト の項目に関しては、テナントの Providers/SFMC/Object Definitions/Data Extensions/Audience Definition にアイテムがあります。

xDB コンタクト

上記の項目に関しての拡張方法は、別途ガイダンスが提供されています。